Unchanging Love

「ゆきなと堂本遅ぉい!」


キッチン椅子に座りながら足をバタバタと動かす。


「きっともうすぐ来るわ。」


暇を持て余しているくるみに母親がグラスとカトラリーの準備をしながら答える。


ピンポーン


タイミングよくチャイムが鳴った。


「ほら、来たでしょ?くるみ出て!ママ用意するから」


「はぁーい」


小走りでキッチンからリビングを抜けて来客を迎えに行く。


ガチャッ


玄関のドアを開けると笑顔の堂本樹と親友のゆきなが立っていた。


「ごめんな、遅くなっちゃって」


俺が準備遅かったんだ、と堂本樹が言う。


「ううん、気にしないで。それより早く入って!」


玄関にスリッパを2人分手早く並べた。


「お邪魔します」


「・・・お邪魔します」


堂本樹に続いてゆきなも靴を脱いで部屋の中へ入った。


「いい匂い~」


「でっしょ?何だか当ててみて!」


鼻をクンクンとさせながら言う堂本樹に私は答えた。


「チーズの焼けた匂いがする・・・グラタンとかドリアかな?」


「すっごぉーい!正解グラタンだよ」


なるほどね。


勘はいいわけだ。


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