Unchanging Love
今何時かな?


枕もとの目覚まし時計に手を伸ばす。


あっ、もう6時過ぎだ・・・


シャワー浴びて準備しなくちゃ。


朝の重い体を起こしながらバスルームに向かった。


朝は苦手。


誰も起こしてくれないし、遅刻はしょっちゅうだし。


でも朝は好き。


暗い夜から抜け出せた気がする。


きっと変わったことなんて何もないんだろうけど、何故かホッとする。


こんなことを思うのは私ぐらいだろうと、いつも思うのも朝。


でも朝もやっぱり“寂しい”ことには変わりない。







―――――――「行ってきます・・・」


今日も誰もいない部屋に向かって言う。


誰も聞いてくれなくなったのは、もう何年目だろう?


毎朝マンションのドアを父が開けて、母と私を急かしながら、一緒に家をでるのが日常だった。


何で朝からこんな暗いこと考えてるのかな・・・?


いつもと変わらないのに、いつも一人なのに、もう慣れたはずなのに、何言ってんだろ。


きっと夢を見たせいだ。


あんな夢消えちゃえばいいのに。


過去なんて振り返っても仕方がないの。


戻ってなんて来ないんだから。


でもね、やっぱり夜一人になったら楽しかった毎日がまた戻ってくればいいと思ってしまうの。


そんなの期待したって無駄だってわかってる。


でも期待せずにはいられないの。


だから夜は嫌い。





< 4 / 22 >

この作品をシェア

pagetop