Unchanging Love
「ゆきなー!」


誰かに名前を呼ばれて我に返った。


「なにそんなとこに突っ立ってんの? 早くしないと遅刻しちゃうじゃん!」


その声がエレベータの方から声が聞こえてきたのがわかった。


くるみだ。


「ごめーん。今行くー」


急いでマンションの部屋の鍵を閉める。


なんだか今日はボーッとしている。


いけない、いけない。


こんなことばかり考えてちゃだめ!


「行ってきます!」


私は大丈夫。


強いもん・・・


一人でも頑張れる。


もうあの頃の私じゃないの。


そう自分に言い聞かせて、エレベータめがけて走って行った。





< 5 / 22 >

この作品をシェア

pagetop