トレモロホリディ
恋愛…か。


「うーん。

高校2年の時に一人付き合ったんだけど、友達の延長みたいな感じで、あれを付き合ったのにカウントするのはなんだか気が引ける」


「そうなんだ。純愛だったんだねー」


ミナト君が目を細めて笑う。


「クラスが変わったら、いつの間にか自然に終わってたよ」


「そっかぁ。

じゃあ、大学の時は?」


ミナト君に聞かれて、ドクンと心臓の音が鳴った。


「ん?ん~。いた、よ。一人ね。

半年くらいで別れちゃったけど」


「へぇ…。

その人、どんな人だったの?」


大学の時の彼。


私はその人を、久しぶりに思い出していた。

< 108 / 500 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop