トレモロホリディ
「ねぇ、ミナちゃん」


「ん?」


「なんか、ホッとするね」


「……うん」


私も。


なんかそう思ってた。


母親に抱かれているような、ものすごい安心感がある。


ミナト君も、同じように感じてくれているの?


どうしてかな?


本当に、不思議な人だな…。


「ねぇ、このまま寝てもいい?

なんか今ならすげー眠れそうな気がする」


「ん…。それ、私も思ってたところ」


「ホントに?


じゃあ、このまま…。


寝よ…うか」


ミナト君の意識が少しずつ遠退いていくなか。


私も気がつけば。


彼の腕の中で深い眠りに落ちていた。

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