トレモロホリディ
「お待たせしましたー」


「ありがとう。いただきまーす」


私がテーブルにトレーを置くと、壮真君は早速ご飯を美味しそうに食べ始めた。


「今日さぁ、湊もほなみに誘ったんだけど、アイツ用事があるとかで来なかったんだよなー」


壮真君の言葉に胸がドキッとしてしまう。


今日湊君は、仕事帰りに24時間営業のスーパーに寄ってくれているのだ。


私が頼んだ食材を買いに行くために。


私がバイト帰りに買って帰ってもいいんだけど…。


だけど、それだと私の帰りが遅くなって湊君がなかなか眠れないから、だったら俺が行くって言い出したんだよね。


早朝のスーパーは人が少ないから、一人でも買い物しやすいと彼は言っていた。

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