トレモロホリディ
じゃあ、何?


私。


普通の男の子と毎日一緒に同じベッドで寝てるってこと?


いつも一緒に筋トレして。


一緒にご飯を食べて。


べったり過ごしているあの彼は。




ガーーーーーーーーン。



本当にそんな音が、脳内に響いた。


「ちょっ、大丈夫?

ねぇ、美菜ちゃん。

おーい…」


大丈夫なわけなかった。


色んなことが頭の中でグルグルして。


すっかり放心状態になっていた。


一体どれくらいボーッとしていたのか…。


気がついた時には、大学生のアルバイトの子が壮真君のお勘定を済ませていて、片付けまでしてくれていた。


壮真君、帰っちゃったんだ…。


ははは…。


私は、はぁと長いため息をついた。

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