トレモロホリディ
めぐるはね、アルバイトをかけもちしながら、色んなオーディションを受けていたよ。


めぐるは顔だってスタイルだって、決して芸能人に劣りはしないのに。


世の中そう甘くはないのかな。


エキストラくらいの仕事は何度かもらったみたいだけど。


なかなかこれっていう仕事にありつけないみたいだった。


俺はそんな彼女を励ましながら、必死に支えていたし、彼女も一生懸命頑張っていた。


そんな毎日はあっという間に過ぎ去って。


気がつけば年末になっていた。


俺はめぐると一緒に田舎に帰省したかったんだけど、彼女はアルバイトがあるからどうしても帰れないみたいで。


仕方なく一人で田舎に帰って、家族と年を越して。


会社の冬休みも残り一日って時に寮に戻ったら…。


沢山の年賀状の中に、めぐるからの手紙が入っていたんだ。

< 196 / 500 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop