トレモロホリディ
新たな一歩を踏み出す勇気
いつものように寝る準備が整った私は、ミナト君の部屋のインターホンを鳴らした。


毎日のことなのに、今日はなんだかやけに緊張して困ってしまう。


前髪を意味もなく直してみる。


そわそわしていると、ガチャンと玄関のドアが開いた。


「おかえり」


いつものように爽やかな笑顔の湊君。


「た、ただいま」


一応笑顔で返したけど、胸のドキドキが半端じゃなかった。


玄関に足を踏み入れると、ドアに鍵をかけ、湊君の後ろに続いて短い廊下を歩く。



あぁ…。




顔を見ちゃったら。




やっぱりこの気持ちは本物だって。




わかってしまった…。

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