トレモロホリディ
「おいっ」


ご飯を頬張りながら、壮真君が私を呼んでいる。


「はい?」


ん?お茶でもいるのかな?


「さっきから、な~に乙女な顔してんだよっ」


お、乙女?


「何ですか?それ」


「とぼけちゃってー。

今さぁ、なんかあま~いこと想像してただろ~?」


「し、してませんよ!」


ホントはしてたけど…。


「何を考えてたか、当ててやろうか?」


いじわるそうにニヤリと笑う壮真君。


「なっ、何も考えてないですよ!」


「んー。


まぁ、考えられるのは~。


美菜ちゃんの得意な料理を、湊に振る舞おうかなーとか~。


もしくは、何かプレゼントでも渡そうかなーとか~。


どっちにしろ、湊の誕生日を二人きりで過ごそうとか思ってたんだろー?」

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