トレモロホリディ
壮真君に言われて、みるみる顔が熱くなっていく。


「え…、もしかして、ズバリだった?」


「そ、それは…」


慌てて両手で頬を隠したけど、額から汗が噴き出してしまい、明らかに動揺しているのがバレバレだった。


「やだぁ~も~。

美菜ちゃんたら、いやらし~わ~。

一体湊に何しようとしてんのよ~」


「ちょっ、ちょっと!

か、からかわないでくださいよ!」


なんで急にオネエ言葉?


っていうか、どうして考えてること全部、わかっちゃったんだろう。


私って、そんなに顔に出ているのかな?


「ごめんごめん。


まぁ…でも。


チャンスなんじゃない?」


チャンス?


「チャンスって…?」


目をパチパチさせていると、壮真君がにっこり笑って言った。

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