トレモロホリディ
「確かにつらいけど。

でもね、ちょっとスッキリしたかもしれない。

自分の身の丈以上のことを願ったりするから。

だから傷つくし、悲しくなってしまうんだと思う。

だったら最初から、夢なんか持たなくていい。

私には、私にふさわしい場所や、相手がいると思う…。

もう背伸びなんかしない。

自分のいるべき場所で、自分のベストを尽くせばいい。

そうでしょう?」


「美菜ちゃん…。

それ、本気で言ってる?」


「どうして?本気だよ。

もう、いいんだ。

湊君には、沢山幸せな気持ちをもらったし。

一緒にいた時間は、本当に楽しかった。

もう充分夢は見させてもらったから。

そろそろ、現実に戻らないとね…」


本当に素敵な毎日だった。


キラキラして、


穏やかで、


温かくて。



湊君との時間は



毎日が休日のような



心地良い癒しの時間だった。



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