トレモロホリディ
え…?


辞めた…?


「どうして?」


なんで急に、辞めちゃったんだろう。


「ほら。

美菜ちゃん、就職活動してたでしょう?

二次面接を受けた会社があってね。

その会社の受付に、採用されたの」


「えっ、ホントに?」


美菜ちゃんが行きたいって言ってた会社のことだ。


美菜ちゃん、採用されたんだ…。


す、すげぇ…。


「早く引継ぎがしたいから、来れるならすぐにでも出社して欲しいって言われたみたいでね。

もう入社しちゃったのよ」


「そう…だったんだ…」


「突然決まっちゃったからね、さすがにすごく寂しかったわー。

でも、お祝いすべきことだからね。

笑顔で見送ってあげることにしたの。

あの子ならきっと、素敵な受付嬢になるわ。

私が保証する」


「そう…ですね」


美菜ちゃんなら、きっと…。

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