トレモロホリディ
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「え?美菜ちゃんの会社の社長さんが俺に?」


『うん。出来れば早い方がいいっておっしゃるんだけど…』


以前美菜ちゃんに、美菜ちゃんの会社の社長が載っている雑誌を見せてもらったけど、


かなりやり手の社長さんみたいで、しかも色気がハンパないすごくかっこいい人だった。


そんな人が、どうして俺に?


『湊君が私に描いてくれた絵があるでしょう?

あれをすごく褒めてくださって…。

来る時に、何作品か持って来て見せて欲しいっておっしゃってたよ』


「俺の絵を?」


ま、まじで?


そんなすごい人が俺の絵に興味があるなんて。


ど、どうしよう。


緊張する…。


「じゃあ、今週の金曜とかどうかな?」


『金曜だね?わかった。

明日、そう伝えておくね』


「うん、よろしく」


『じゃあ…、私はこれから寝るね。

お仕事頑張って』


「ありがと。

なるべく早く帰るから」


『うん…。

じゃあ、明日の朝』


「ん…。

おやすみ、美菜ちゃん」


『……おやすみなさい』

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