トレモロホリディ
「ど、どうしたの…?急に」


突然の行動に、ちょっとビックリしてしまう。


もちろん嬉しいけれど。


「ちょっと、充電させて…」


そう言って、抱きしめる腕に力を入れる湊君。


私も湊君の背中に腕を回してしがみついた。


「引越ししたら、今より多少会える時間は増えるけど…。


しばらく俺、忙しくなると思うんだ。


きっと、休みも返上になっちゃうだろうし。


ちゃんと最後まで乗り切れるように


俺に力を分けて…」


湊君…。


「私、精一杯支えるからね。


ずっと応援してる。


一緒に頑張ろうね」


「うん…。ありがと、美菜ちゃん…」


そう言うと湊君は、私の顎に手をかけて優しいキスをくれた。


湊君なら大丈夫。


私はそう信じてる。



絶対出来る!



きっと出来る!

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