トレモロホリディ
その時、チリンと店の扉が開いた。


入って来たのは、ミナトだ。


その後に続いて入って来たのは…。


見覚えのある顔だった。


その子はミナトに連れられて、店の奥のカウンター席へと案内される。


俺もカウンター越しに、さりげなく近づいた。


「いらっしゃい、ミナちゃん」


「あ、どうも。こんばんは」


そう言ってペコリ頭を下げるミナちゃん。


今日のミナちゃんはほなみで見る時とは違って、カジュアルなワンピースを着ていて、まるで学生のような雰囲気だ。


「ミナトが誰を連れて来るのかと思ってたけど、ミナちゃんだったんだ」


ほなみで会ってるしな。


なるほど。


確かに誘いやすい相手かもしれない。

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