(続) 冷めた結婚
家族
「おはよう、愛海」
「ん…おはよう」
朝、甘い声で囁かれる言葉とともに唇に優しく触れる感触。
もう、これだけで一日が幸せに包まれるような感覚になる。
美結ちゃんがいるところでも、とろこ構わず唇を重ねてくる輝。
ちょっと恥ずかしい気持ちもあるけど、まだ私のことを女としてみてくれてるのかな、なんて考えると嬉しい気持ちの方が断然勝るのだ。
「ままー」
そんなことを思ってると、隣から声がした。
私たちの小さな天使の美結ちゃんが起きたようだ。
親バカなんて、言葉は私のためにあるんじゃないかってくらい、可愛い可愛い美結ちゃん。
まだ、眠いのか目をこすりながらも、眠気まなこでぼーっとしてる。
その姿さえも愛おしく見えるのだから、私はきっと親バカの中の親バカなのかもしれない。
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