(続) 冷めた結婚
愛してるから

愛海から「別れたい」なんて言われる日が来るとは思っていなかった。




今日は珍しく残業になった。遅くなる時は連絡するって愛海と約束したからそのことを電話で伝えた。




その時、間が悪く愛莉が話しかけてきた。




途端に変わった愛海の声色に少し心配になる。でも、愛莉のことはこの前話した。何でもないただの仕事仲間だと。



それを愛海もわかってくれたと思っていた。それなのに、愛海から出た言葉は「実家に帰る」だった。




何でわかってくれないんだ?



終わらない仕事と愛海が理解してくれないことがイラつく。




愛海だけがこんなに好きなのに。




これ以上にないってくらい愛しているのに。




愛海は俺を信用してないんじゃないかって。そう、いつも不安になる。




それから仕事がはかどるわけなく、帰宅した。

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