(続) 冷めた結婚
夕飯を作っていても、お風呂の準備をしていても、私の心は落ち着かなかった。
刻々と時間は過ぎて、夜の9時。
当然美結ちゃんは寝てしまった。
私は一人、リビングでソファに座り目の前のテーブルに置かれた、あのハガキと睨めっこ。
輝に元カノがいるってことは、大学生の時から知っていた。
知っていたことだけど、分かっていたことだけど…。
でもやっぱり、こうやって目の当たりにすると胸が痛くなる。
もう私たちは結婚してるし、子供だっている。
こんなことでいちいち傷つくなんて可笑しい。
頭では分かっているのに、心が上手く理解してくれない。
輝はこの人と、どんな3年間を過ごしたんだろう。
この人は、3年間もの長い間彼の心を独占したんだ。
何で別れたんだろう…。
何で私だったんだろう…。
こんな綺麗な人と付き合ってて、輝はどうして私と付き合ってくれたんだろう…。