(続) 冷めた結婚
「何もしないから、ただ座るだけ」
「…」
こくっと頷いて、人一人分を開けて座った。
「今から、話すこと一方的に聞いて?」
「うん」
緊張で、手に汗が尋常じゃないくらい溢れる。
「愛海のことが大好き。愛してる。それだけは、忘れないで?あんなことしてごめん…愛海が本当に可愛くて可愛くて、自制聞かなくなって……なんだか段々調子に乗ってきちゃったんだ」
黙って一点を見つめる私と、もくもくと話す輝。
「愛海の声がたくさん聞きたくて、愛海にたくさん触れたくて、でも、怖かったよな…?傷つけないなんていっときながら、またこれで。もう、正直空回ってばかりで、愛海との距離がわからないんだ……。たくさん触れたいし、たくさん抱きしめたいし、キスもしたい。でも、男と女は違うから……なるべく、愛海の気持ちを尊重しようって…なのに、本当にごめん…。許してくれなくてもいいから、俺のこと避けないで…」
やっぱり、輝は最強だ。