(続) 冷めた結婚

「あっ…いえ、こちらこそすみません」


さっきまで、帰ってきた輝になんて言葉をかけようかそう考えて胸がざわついていたのに…。


今は、明らかに違うざわつきが私の胸を締め付ける。



「ほら、輝君着いたよ!起きて!奥さん困ってるよ?」


「んー」



すっかり酔っているのか、生返事の輝。



「ほんと遅くにごめんなさい!ばったり、輝君に会っちゃって。私、帰りますね」


最後まで素敵な彼女と、輝を交互に見るとなんだか疑わずにはいられなくて。



「あの、ありがとうございました…」




ドアに手をかけた彼女にそう言うと、彼女はにっこりと笑った。



でも、やっぱりもやもやする。



そんな気持ちからかか、分からないけど私の心の声がぽつりと漏れてしまった。

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