(続) 冷めた結婚

*******


朝方。当然眠れなかった私は、そのまま脱力したようにソファに座っていた。



あの後の記憶はほとんどない。



ふと時計に目をやるとあと20分くらいで4時になるところだった。




ドタ。




物音がした。


何の音だろう?



まぁ、いいや。いまはそんなの気にならない。




「愛海?」




しーんとした空間には似合わない優しい声が聞こえた。



声のした方を向くと、輝がこちらを向いている。



そっか、さっきの音は輝が起きた音だったんだ。


< 58 / 135 >

この作品をシェア

pagetop