(続) 冷めた結婚

「謝んなよ。嫉妬されるって結構うれしいから。でも…マジで焦った」


天を仰ぐように天井に顔を向ける輝。


「何で?」


咄嗟に聞いてみると



「昨日の朝なんてほとんど記憶ないんだよ。愛海に嫌われたって思って、あーもう無理かもとかいろいろ考えてたところに、目覚ましたら愛海が、考え込んでるしで、マジ焦った」



こんな輝見るのは初めてだ。



輝もこんな顔するんだ。



と、小さな発見ができた。




「もう、終わりだよね?」


「何が?」


「喧嘩…?」



言いたいことは、ちゃんと言おう。


そう決めたから、勇気を出して聞いてみた。

< 76 / 135 >

この作品をシェア

pagetop