(続) 冷めた結婚
「好きだよ?嫌ってなんかない…!昨日はごめんね。動揺しちゃって戸惑っちゃって酷いことばかり言ったよね。でもね、本気で圭吾と輝を一緒だなんて思ってないよ?輝はあんなに酷いことしてない…。それなのに、ごめんね」
一つも息をつかないで、一気に言いあげた。
どうか、伝わって。
そんな思いを込めて。
大好きなんて言葉じゃ足りない。愛してるでも足りないの。
この世界にあふれている言葉なんかじゃ足りないよ…。
「愛海…」
かすれた声で、名前をつぶやかれると同時にゆっくりと抱きしめ返してくれた。
伝わった。
そう思った。