あの頃の空。
先生もすでにいた。

シーンと静まった中、静かな声で先生は言う。

「…沢本、河田。遅刻。
次からは気をつけるようにな」

「あっハイ…」

声を揃え、ぺこりと頭を下げると
自分の席に着く。

―ああ、第一印象がヤバい…


すると昨日休んでいた後ろの子が声をかけてきた。

「はじめまして、私は篠田咲希(しのださき)!よろしくね!」

「あ、うん。私は沢本千沙。これからよろしく~!」

なかなかの好スタートだった。

「にしても、初日から遅刻するなんて、別の意味ですごいよw」

―やっぱりそうなるか。

それでも、新しくできた友達、咲希は私の全てを受け入れてくれた。
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