あの頃の空。
…って、早く何組か確認しないと…。
自分の名前を探している私に光希は言う。


「千沙、千沙は3組だよ!
うちと一緒なんだよー!」

「え、ホント!?よかったー、一緒なんだ!」

これで探す手間は省けた。

光希と同じクラスになれてよかった―と、今でもつくづく思う。

「他にも誰がどこのクラスか探してみない?」

「あ、うん。オッケー」

ちょっとした暇つぶし。

小学校の頃、仲の良かった子と再会すれば話したり。
その中に男子も含まれる。
違う学校の子でカッコいい子がいたら噂話とかしたり。

―光希はホント、男好きだなぁ~…

こうして時間は過ぎていった。


そんな時に大きな声で生徒達に呼びかけている先生。
数十人が集まっており、彷徨う(さまよう)かのように人混みのなかを歩き回る。

「では3組の人はこちらに着いて来てくださいー」

名も知らない先生に呼ばれ、千沙と光希、他の3組の人達が着いてゆく。
―この人達が、私と同じクラスの子か…
なんだか、話すのが難しい子ばかりであった。
< 4 / 31 >

この作品をシェア

pagetop