liKE ravEN

エルフの森

「ぅぅぅ・・・あ！そうだ、私はあの光の中に吸い込まれて・・・！」
「ここは何処？」
「やっと目が覚めたかい？」
「ちょっと、あんた誰よ！」
見ると、そこには尖った耳をした『エルフ』の青年がいました。
「あ～ごめんごめん。驚いたかな？君、エルフは初めてかい？」
「つぅか、あの子は？」
「あたしはここよ」
「！？」
見ると剣が喋っていました。
「剣が喋った！」
「剣が喋ってなにか悪い？剣てのはね、作られて１００年以上経たないと喋らないのよ」
と不満そうに言いいました。
「あたしを早く帰してよ！」
「無理よ」
と顔色一つ変えず言いました。
「はぁ？」
「だから無理」
「なんでよ！」
「実は、この世界に来るとき、あたしの力のほとんどを落としてしまったの」
と少し弱気になって剣の精は答えました。
「あたしがもとの世界に帰るにはその力がいるの？」
「そういうことになるわね・・・」
「で、その力はどこにあるの？」
「それはおそらく・・・」
その瞬間、急に黒い光とともにひとりの女性が現れました。その女性はダークグリーンの髪にダークレッドの口。明らかに嫌な感じの女性でした。
そしてその女性が口火を切りました。
「は～ぃ、こんにちは～あたしはティメール。あれ、あまり歓迎されてないようね。」
すると間髪をいれずにエルフの青年が
「逃げろ！」
と言いました。そしてドアを開けた瞬間...
嫌な音が聞こえました。
その音はドスッ！ともグチョッ！ともビチャッ！とも聞こえました。その後ドサッという音が聞こえました。
振り返るとエルフの青年の背中は赤く染まっていました。
あの女性が
「あ～また殺っちゃった～」
と軽そうに言いました。