視線の先
定時に猛ダッシュして、向かった先はお姉ちゃんの家。


3つ上のお姉ちゃんは、中学時代の友達と3人でルームシェアをしている。


その家が、私の職場から近いのでよく遊びに行かせてもらっている。



小児科医の理央さんは、スラリと背が高くて美人。
お医者さんだけに、社会経験豊富でよく話を聞いてもらっている。



葉月さんは、美容師さんでとてもおしゃれ女性。
コスメやファッションに詳しいので、分からないことがあるとすぐに聞いてしまう。


2人とも昔から、友達の妹の私にも良くしてくれて頼れるお姉ちゃんって感じだ。


実際のお姉ちゃんは、どこか頼りないと言うか、妹の私から見てもお姉ちゃんらしくない。



今だって、私の最近の悩みを話すとオロオロしてるし…


だから、お姉ちゃんに相談せずに理央さん達に相談しちゃうんだよね。



「で、話の続きだけど。心当たりとかないの?」


理央さんが聞いてきた。

「心当たりですか?
うーん…ないかなぁ?」


社内の人間を思い浮かべてみたが、どうもピンとこない。


考えてる私を見て、理央さんが、

「美咲って、社内恋愛ってしたことある?」



「社内恋愛⁈
ないですよー!」


一応、企業のOLだが、社内恋愛の経験無し。




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