触れて、抱きしめて、あなたのモノ
「…み…ちゃん……真美ちゃん」


揺さぶられ、そして名前を呼ぶ声によって、夢の世界へと旅立っていた私は、現実へと引き戻された。


……やばい、本気寝してた。


瞼を開くと、会いたいと願っていた彼が、目の前にいて、私の顔を覗き込んでいる。


「ごめん、眠っちゃってた」


まだスッキリしない頭では、次の言葉が出て来ない。この前のこと謝ろうって思っていたのに。


目の前の彼に“触れたい”と強く感じた。まだ少し寝ぼけているのかもしれない。体が欲求に正直だ。


ソファに仰向けに寝ている私を覗き込む彼の首に腕をまわして、自分の方へと引き寄せ、

「お帰りなさい」

そう耳元で囁いた。


抱きついたまま動かないでいると、彼はじっと動かずにしばらく私の好きにさせてくれた。久しぶりに感じる彼の体温がすごく心地いい。


「……真美ちゃん、寝るなよ。今寝たら、生殺し以外の何でもないから。拷問だから」


心地よさから再びウトウトとしていた私に、彼はそっとキスをした。そして、そのキスはどんどんと深くなっていった。


「………ん……ん」


声とは呼べない音が、私から漏れ聞こえてくる。


「可愛い」


唇が離されて、目が合うと彼が微笑みながらそう呟いた。そして、彼の唇は徐々に移動していく。


服も脱がされてしまった。彼の唇は首筋から鎖骨、胸へと移動しキスを次から次に落としていく。掌は私の肌を滑らせていく。


久しぶりの快楽に、私の理性も堕ちていく。
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