レンアイ ルール
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「ねぇ、私ってそんなにダメかなあ…?」
放課後の教室で補習も終わり、今日も大和とふたりダラダラと話している時、今朝のやり取りを思い出して大和に聞いてみた。
確かに恋愛下手だけど、そんなにみんなして無理って思うほど?
「先輩のこと?」
「うん」
すると、いつもはふざけた事しか言ってこない大和がめずらしく真剣な顔で質問を返してきた。
「おまえさぁ、“本気で好き”って、マジで言ってるわけ?」
「うん」
「でも、おまえ先輩と話した事もないだろ?それで好きになるか?」
確かに。
確かに一方的に見ているだけで、なにかキッカケがあったわけじゃないかもしれない。
「でもタイプだし、それに一目惚れだってあるじゃん、話した事なくても好きにはなるよ」
「ふーん」
そういえば、翼も瞳もみんな言ってた。
「憧れだと思ってた」って。
みんなの目からみて、「好き」には見えなかったって事なのかな。
でも「憧れ」と「好き」の違いってなに?
私のこの気持ちは「憧れ」なのか「好き」なのか、一体誰が決めるの?
「ま、そう悩むな。お前もいいとこあるんだから頑張ってみればいいんじゃねぇの」
「……ありがと」
珍しく私に優しい言葉をかける大和に少し戸惑った。
大和も、いつもは意地悪言うけど、私が真剣に悩んでる時は真面目に答えてくれるんだよね。
だから、口ではケンカばかりしてても、根本のところではちゃんと信用してる。
そうだ、いい事思いついた!!
「あのさ、相談なんだけど」
「なに」
「私じゃなくて、友達の話なんだけどね?」
「……ん」
「大事な友達に好きな人がいて、その人はまた別の人を好きで、その子の好きな人も含めて全員友達だったら、どうする?」
名前を隠して相談すればいいんじゃない???