レンアイ ルール
「そうなの…?」
黙ってコクンと頷く大和。
「ごめん、私のせいで…気まずいよね…」
「まぁなー、仕方ねぇな」
「なに?」
「何も知らなかったことにしよう」
え。
「お前は瞳から直接聞いたわけじゃないんだろ?だから、お前は瞳の好きなやつなんて知らなかった、何も気づかなかったんだ」
名案のように大和は話す。
「俺も、何も聞かなかった。何も知らない」
「でも…」
大和の気持ち的にやりずらいのは変わらないんじゃないの?
「俺は好きなやつとかいないから」
「え、そうなの?」
「うん。さっきとは状況変わったから言うけど、今はいない。
だから、何も知らなかったことにして瞳とも今まで通り友達として付き合う。
その中でもし俺が瞳の事好きになったらその時はその時だ」
大和…。
「いいの?」
「誰かが余計な事するから、しょーがねーな。
お前も、もう忘れろ。どうせなるようにしからならないんだから、流れに任せろ」
大和、初めて私、大和が頼りになるって思ったよ。
じんわりと目に涙がにじむ。
「泣くなよ!?俺、言っとくけど泣かれたら困るからな!」
「わかってるわよ!」
「お前は自分の心配でもしてろ!」
そういって、私たちはいつもの調子に戻った。
でも、実際。
丸一日悩んだことは、大和に話して解決したわけで。
認めたくはないけど、大和は結構頼れる友人。ってこと。