レンアイ ルール
波のプールで泳ぐみんなを、少し離れた場所からぼーっと見つめる。
室内だからちょっと暑いけど、絶対にパーカーは脱げない。
キラキラと輝く水は冷たくて気持ち良さそう。
翼はばっちり瞳の隣で一緒に笑っている。
なつめは、いつも通りマイペース。
浮き輪に揺られて波に乗っている。
「泳がねーの?」
突然、後ろのから声を掛けられてびっくりした。
「もう、いつも背後から…おどかさないでよ」
「こんなとこでどうした?」
そう言って、私の隣に腰かけたのはもちろん大和。
「別に…あとで行くよ」
ウソ。
絶対に行かないけど。
泳げないなんて大和に言ったら、絶対にまた馬鹿にされるもん。
「暑くね?行こうぜ」
「いい。大和は行ってきなよ」
「なんでだよ、ずっとここに1人でいんの?」
どうしてそんなに私を連れていこうとするのか、大和は頑固に私を誘う。