レンアイ ルール
大和は目をぱちくりさせてる。
「だから、入りたくない…」
すると、大和は再び私のとなりに腰を下ろした。
「それで嫌がってたなら、早く言えばいいのに」
「…だって。また笑うでしょ?」
「笑わねーよ。」
大和はそう言うと、さっき私から取り上げたパーカーをそっと私の肩にかけてくれた。
「え?」
「着とけ」
さっきは嫌がる私から無理やり脱がせたくせに。
もぞもぞとパーカーにもう一度袖を通すと、大和は私の頭をぽんぽんと撫でてくれた。
「一緒にここにいてやるから」
「………」
突然優しくなった大和に、戸惑った。
いつもの調子で、絶対ばかにしてくると思ったのに。
「なんで?」
なんで今日はいつもと違うの?
「俺はいつもこうだよ。いつもと違うのはお前のほうだ」
いつもと違うのは私のほう?
「誰だって苦手なものくらいあるだろ。だからって一人でここに置いといたら危ないからな。だから一緒にいてやる」