レンアイ ルール
~Boys side~
~Boys side~
まったく、こいつは。
今、俺のとなりでニコニコと笑っているこいつ。
美緒。
「大和、ありがとね、ウォータースライダーなんて乗ったら私たぶん死んじゃうから、ホント助かった」
そう言って俺に笑いかける。
ついこの間まで、俺に対してケンカ腰で憎まれ口しか叩かなかった美緒が、最近やたらと女子っぽい事を言うので、正直俺は戸惑っている。
いきなり先輩が好きだと恋バナしてみたり、親友のキューピッドになるんだと張り切ってみたり。
その割には失敗ばかりしていて、なんだかんだ俺はその尻拭いさせられて。
うざいはずなのに、一生懸命な姿に、ついついフォローしないとって気にさせる。
こんな女、好きになったりしたら相当めんどくさいんだろうな。
ハァ…とひとつため息を吐くと隣の美緒もつられてため息を吐いた。