あたたかい場所

「あ、聡やん」

後ろから聞き慣れた声が聞こえて振り返ると、そこには美紗と翔さんが立っていた。


「なぁ聞いた?ポロッと言うてもうた、やで?

うちめっちゃ我慢してたのにな」

美紗は冷蔵庫から四本ペットボトルを取り出して、二本を翔さんに渡した。


「青山くんって大阪育ちだったんだね。そんな感じ全然しない」

「美紗よりは…大人しいと思うので」

「そうだな。美紗みたいに図々しくないから」



「ちょい待ち。本人目の前にして悪口言うアホがどこにおんねん」

さすが大阪人と言うべきか、美紗のテンポの良いツッコミに翔さんと二人で笑った。



「あ、そうや。由香ちゃん今度こっち来るんやろ?」

美紗がそう言ってきて、何で知ってるんだろうと思ったけど、


美紗が忙しいとかそんなことは考えない由香が連絡したんだなと思った。
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