春風



【ぉぅ!!ポジションはどこやったん?】

【一応トップ下だったよ。試合にださせてもらったことないけど…】

【てか圭一の前の学校って…】

篤紫の言葉を遮るように

【赤藤高校。】


― 赤藤[アカフジ]高校。おれたちの県のチャンピオンだ。

【まぁいいじゃん。それよりさ、春仁の話が聞きたいよ!!】


そう言って笑う圭一の表情はどこか悲しそうだった。


【おぅ!!】


おれは気づかないふりをして、話を続けた。


< 59 / 236 >

この作品をシェア

pagetop