春風
【ぉぅ!!ポジションはどこやったん?】
【一応トップ下だったよ。試合にださせてもらったことないけど…】
【てか圭一の前の学校って…】
篤紫の言葉を遮るように
【赤藤高校。】
― 赤藤[アカフジ]高校。おれたちの県のチャンピオンだ。
【まぁいいじゃん。それよりさ、春仁の話が聞きたいよ!!】
そう言って笑う圭一の表情はどこか悲しそうだった。
【おぅ!!】
おれは気づかないふりをして、話を続けた。