恋が始まる5秒前
「ごめん、割り込んで」
彼は私よりも早く自分を取り戻したみたいで目があった私に軽く会釈をした。
「いえ、あの、すみません」
しどろもどろになりながらぎこちなく私も会釈を返す。
「この間も割り込んじゃったよね。ごめん、あの時は本当に急いでたんだ」
苦笑しながら笑ったその顔は、指よりもずっと素敵で。
心臓がうるさいくらいに鳴り響く。
パニックから来る吊り橋効果なのか?
それとも本当に恋に落ちてしまったのか?
そんなのわかんないんだけど。
「あのっ!名前、教えてください」
彼の掌を握って私はそう尋ねる。
指より先の“あなたのことが知りたくて”
私はこの手を離したくないってそう思ったの。
それが、私の恋が始まる5秒前の話。
彼は私よりも早く自分を取り戻したみたいで目があった私に軽く会釈をした。
「いえ、あの、すみません」
しどろもどろになりながらぎこちなく私も会釈を返す。
「この間も割り込んじゃったよね。ごめん、あの時は本当に急いでたんだ」
苦笑しながら笑ったその顔は、指よりもずっと素敵で。
心臓がうるさいくらいに鳴り響く。
パニックから来る吊り橋効果なのか?
それとも本当に恋に落ちてしまったのか?
そんなのわかんないんだけど。
「あのっ!名前、教えてください」
彼の掌を握って私はそう尋ねる。
指より先の“あなたのことが知りたくて”
私はこの手を離したくないってそう思ったの。
それが、私の恋が始まる5秒前の話。