キモチ
暁side


「楽しくないなぁー、何で逃がしてもーたん?」


愛を傷付けたんだから、もう少しビビらせようと思ってたのによー


「あんたら、何もんなんだよ~」
何もんか、なぁ?


「私達は何者でもないですよ。」
光流の言う通りだ、俺達は何者でもない

今は、な?


「ちゅーか、ミツ遅いねん。みんな先に行ってもーたやん、早う行こーや」

この喋り方も案外難しいな



「じゃあ、行きましょうか。」
歩きだそうとした時だった


「せめて、教えてくれよ?・・・・あんたらの名前って何だ?」

自分の口が上がるのが分かった




「暁紅羽や、いちおー転校生やで」

「城間蜜です。同じく転校生です」



蓮眞にそう言った俺達は屋上に向かって足を進めた


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「なぁ、ミツー」

「喋り方」

「別にいいじゃん、もう蓮眞いないしー」

「それもそうだな」

クスクスと笑いながら光流も元の喋り方に戻した


「見てたんだけどよー、お前愛以外の女子に対する扱い方酷すぎねぇ?」

首を締めたら、ダメだよなぁ、、、

光流が捕まっちまう


「それは、俺だけじゃなくてお前らもだ
ろ?」

「ははっ、そりゃそうだ」


俺達は愛の為ならなんでもする


たとえそれがどんな結末を起こそうとも・・・・

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