妹が彼氏欲しいらしいから俺が仮の彼氏になってみた


ふらりふらり家路につくと妹が家のリビングで堂々と脚の爪を研いでいた。

だからどうしたってわけだが...状況説明と言う奴だ。


「ただいま」


「...うん」


「今日カレー辛口でいいか?」


「...うん」


随筆な二つ返事だな。


「明日お前のために、練習として仮のデートに行くことになったから。」


「...うん」


そうか、実の兄ちゃんがデートに行くというのに妹はなんも気にしないのか...


まあ俺の妹はそれが普通。


俺は二階の自分の部屋に行き荷物を置く。


さて明日は仮デート。仮とはいっても少し緊張するもんなんだな 。

花村のことだからいつもの如く変な話が突っ込むのだろう。それなりにトレーニングでもしとくか。

だが練習だからな、それなりにプランでも立てておくか。


突如怒号を鳴らし、進撃の小悪魔が階段というウォールを足音を立てて昇ってきた。


「今なんつった!?」


「何って?」



「さっき私が爪研いでる時になんつったの?」



「ああそれか。別にお前が気にすることでもないだろ」




「気にするっつうの!お前が...お前が...(▼▼;)σ オマエガ...









カレー作るなんてよ!」





ああそうかそっちか...は?



「何だ、俺がカレー作るのが変か?」



「変に決まってるでしょ?しかも辛口!私辛口のカレーめっちゃ好きなんですけど!」



好きだったのか。これは好都合だな。



「じゃあ待ってろ。夕飯はカレーだからよ。めっちゃ美味しいの作ってやるからよ。」



「人の話聞け!」



俺は怒り心頭の妹の頭を軽く撫でた。



「だから撫でんなシスコン!」

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