猫とあたしの物語
ってか、さ。
あたし…今、思ったんだけど…
「ねぇ、真っ黒。
なんであんた真っ白になってんの?」
ニャー…ニャー…
「はいはい、あたしはね。
猫語を喋れないの!
ニャー だけで伝わったら凄いわ。
それと、真っ白になったからって
あたしと同じ名前で呼ぶのは嫌だから
あんたはこれからも真っ黒ね。」
そうなのだ。
今日、会った時からこいつの
泥の付いた体がまるで綺麗な
白色の猫になっていたんだ。
んで、よく見たら右耳が
ちょっとだけ欠けている。
何かにかぶり付かれたような耳が
真っ黒の頭の上についている。