猫とあたしの物語
「あ。真っ黒ばいばい!」
突然、道路へ走りだした真っ黒。
あたしはいつものように
軽く手を振り、公園をあとにした。
道の端、影になるような所にある
公園だけど車通りが少ない
…という訳ではない。
日が沈む前は、
この丘を沢山の車が走る。
丘を越え、向こうの地域へ行くのに
時間の短縮になるから便利だそう。
真っ黒…今、道路へ
飛び出して行ったけど
大丈夫かな…。
真白は、自分らしくない心配を胸に
家路を歩いて行ったのだった。