どうしようもないくらい好きでした(仮)
無造作に脱ぎ捨てられた制服やシャツで散らかった部屋の中。
私達は向き合うようにしてベットに潜り込んでいた。
まだ日が落ちるには時間がある。
そんな健全な時間帯にも関わらずだ。
「陸、今日は仕事でしょ? 寝なくて平気?」
布団の中で触れ合う体温と暖房で暖まった部屋の温度は、そっと眠気を誘い出す。
私自身、昨日の夜はあまり眠る事ができないでいた。
「大丈夫だよ。昨日はさ、やたらに早く布団に追いやられてさ。
正直、参ったよ。でも、気がついたら眠ってたみたい」
そう言った陸の顔は、確かにすっきりとしているようにも見えなくもない。