どうしようもないくらい好きでした(仮)
一時間程ダラダラと部屋で過ごした後。
散らかった部屋を簡単に片付けると、私は陸のアパートを後にした。
ガチャリと鍵が閉まる音に、何だか少し胸が高鳴る。
駅までの道のりを歩きながら、自宅の鍵の付いたキーホルダーに、陸のアパートの合い鍵も一緒に付けた。
鍵が2つ。
それをポケットにしまうと、鞄から携帯を取り出して、陸にメールを送った。
──From 陸
『今から帰ります。
鍵もしっかり掛けました。
お仕事頑張ってね。』
───────────To 七海
そんなメールも、何だか新鮮に思えた。