どうしようもないくらい好きでした(仮)
「まだ3日だよ。あと少なくとも1ヶ月近くは陸さん帰って来ないんだよ。
今からそんなんでこの後どうやって乗り切るのよ…」
呆れたような裕美の言葉も、一旦頭の中で停滞させて、理解しようと意識しなければ右から左に素通りしてしまう。
そのくせ消化できない淋しさは、いつまでも私の心と頭を支配し続け、未消化のままで吐き出される気配すらない。
「まさかね、七海がこんなにハマるだなんて。陸さんって、よっぽど良い男なんだね。ちょっと羨ましいかも」
「だけど…、会えないもん」
「そりゃまあ、そうだけどさ。でも、好きなんでしょ?」
私はその質問の返事の代わりに、大きく深い溜め息をついた。