どうしようもないくらい好きでした(仮)
ポップでカラフル。
今の私には場違いな程の明るさ。
そんな雑貨屋で、いつか見た小さなスノードームを見つけた。
あの日は陸が実家に帰っていて、私は一人、ぶらぶらと意味もなく歩いていた。
こんな風に。
それから偶然、誠二さんに会ったんだった。
あの時の私は、陸が旅立つ事などまだ知らなくて。
街の雰囲気にすっかり呑まれ、クリスマス気分に一人浮かれていた。
今思えばこの時、誠二さんは陸が旅立つ事をすでに知っていたのかもしれない。
だから私を御茶に誘い、あんな話しをしたのかもしれない。