どうしようもないくらい好きでした(仮)
帰りの電車の中。
裕美と私は2人並んで座り、たわいもない会話をしながら電車に揺られていた。
学校での事やクラスの友達、先生について。
そして陸についても沢山話した。
「陸さんって八つも年上でしょ?やっぱり一緒にいると大人って感じするの?」
「それはまあ…大人だなって思う時もあるよ。でも年上でも甘えてきたり、拗ねてみたりもするし。
だけどね、変なプライドとかは不思議と感じないんだよね。自然な感じ。
それが大人って事なのかもしれない」
「へえ…。何かそういうのって良いかも。私も年上と付き合おうかな?」
「年齢とかじゃないとは思うよ。年上でもダメな人はダメだろうし。逆に年下でもちゃんとしてる人もいるだろうしさ」
裕美は私の言葉に納得したように大きく頷いてみせた。