どうしようもないくらい好きでした(仮)
彼の背中を目で追いながら、残された私は一瞬時間が止まったように感じていた。
この一瞬の出来事で、不覚にも動揺する私に気付いた人がいただろうか…。
私はこの時、生まれて初めての感情を経験していた。
胸の高鳴りとともに、小さく疼くような痛みの入り混じる感情を…。
それはまるで、心のずっと奥底まで見透かされてしまったような、言葉では言い表せない感覚だった。
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