どうしようもないくらい好きでした(仮)
はぐらかされたような気持ちで立ち尽くす私は、自分の行動があまりにも軽薄だった事を思い知らされていた。
虚しさの前に、あまりにも自分らしくない行動を何より恥じたい気分だった。
店に戻る気にもなれず、そのまま駅に向かって歩く。
一体私は、何を望んでいたのだろう。
溜め息をつき、最近それが癖になりつつあると感じた。
一気に気だるさに襲われ、思考を停止させることに専念した。
そして気がついた時には、細い路上裏で大きな腕に優しく抱きしめられていた。