どうしようもないくらい好きでした(仮)
確かに。
言われてみれば少し痩せたような気もする。
制服のスカートも、お気に入りのスキニージーンズも以前よりウエストが緩くなったような気がしていた。
「あんた、元々ガリガリなんだから。
それ以上痩せてどうすんのよ。だいたい看護師の娘がそんな青白い顔してたら営業妨害、問題だわよ」
母の小言で耳が痛い。
更に続きそうな気配を感じて、私は早めにこの場を退散する事にした。
「ごめん。ちょっと出掛けてくる。
今日は陸のとこに泊まるから」
それだけ言うと、早々にキッチンから自分の部屋へと逃げ出していた。
『陸さんだって心配するわよ…』
そんな声が後ろで聞こえたような気がした。