どうしようもないくらい好きでした(仮)



学校が終わると、自分の家のある駅を一つ乗り過ごし、陸の部屋に向かう。


今では、陸が仕事に行くまでの数時間を一緒に過ごす事が私の日課になっていた。


「ななちゃん、お腹空いてない?」

「空いてない。」

「えー、せっかく一緒にご飯食べようと思たのに…。」


陸の拗ねた顔は可愛い。
私の言葉や態度で、子供みたいにコロコロと表情を変える。


思った事を素直に表現する陸。


私は彼のそんな所が好きだった。



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